真っ黒こげ太郎

エアポート2010の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

エアポート2010(2009年製作の映画)
4.5
今だからこそ、レビューするしかない!!!

…不謹慎なネタですみません。



プーケット発ベルリン行のドイツ航空111便。
突如として乗客や乗務員が全身から血を流して倒れる。
機内で新型の伝染病が発生したのだ!!!
死人も次々と出始め、機内は徐々に混乱してゆく。

111便は至急着陸しようとするが、あっちゃこっちゃの空港で着陸拒否される。
政府は感染拡大を防ぐため、閉鎖した空軍基地に111便を着陸させ、格納庫内に隔離する。
医療班が集結し事態の収拾を図るが、身勝手な乗客も現れ機内はパニックに陥ってゆく…。



アルバトロスから配給されている「なんちゃって”エアポート”」シリーズの一作。
ジャケットはエアパニック風だが、実際は「アウトブレイク」系のウィルス・パニック映画。(ジャケみたいなシーンは無い!w)
監督は「タワーリング・インフェルノ’08」「アルティメイタム」等のTV映画に定評のある、ライナー・マツタニさん。(ドイツ映画の人なのに日本人名!?w)

「最後のオチが凄い!」と聞いて気になり、そっから長い事放置していたが「デス・スピード」の際に流れた予告で気になったのでレンタル。
しかしこの時期に鑑賞することになるとは思わなかった。

そんな本作はウィルス・パニック物は結構ベタな作り。
機内でパニックが発生し、その後は着陸し隔離され(開始30分足らずで飛行機が着陸するwwww)、その後は防護服と感染者の人々が疑心暗鬼になったり争ったりするお話。

本作はテレビ映画故か絵面はかなり地味。
病気の描写は血糊オンリーで、派手なアクションも無い。
(クライマックスで風圧で数人吹っ飛ばされる位、飛行機はCG。)
しかし、意外にも丁寧かつテンポ良くドラマが進行するので案外飽きずに90分間楽しめた。
主要人物も意外と分かりやすいし、機内のパニックや政府関係者のドラマ、化学者や軍人のすったもんだ等のドラマが沢山進行するが、内容も分かりやすく、登場人物がごっちゃになることもない。

機内のドラマは中々緊張感もあるし、一種即発のヒリヒリする雰囲気作りも中々悪くなかったと思う。
正直「それいる?」的な人間ドラマ描写もあったりはするが、それ抜きにしても中々楽しめた。

しかし問題は「最後のオチが凄い!」と聞いて気になっていたクライマックス。
もう5分も無いのにドラマが終わりそうにないクライマックス。
その後色々あって強引に家族ドラマで〆…と思いきや、そこからのラスト1分30秒前でまさかまさかの衝撃の結末が!!!!!????
詳しくは実際に観て確認して欲しいのだが…


この結末を観て、

俺は、

吹いた。

「ちょwwwwwwおまwwwwwwwオイ!wwwwww」

お前wwwwwwwwwwwwwwww最後の最後でやりやがったwwwwwwwwwww
そんなんアリかよ!!!!?????wwwwwwww


最後のオチによっては、今作はテレビ用ながらシッカリ緊張感を描いた傑作になっていたと思う。
しかし最後のこのぶっ飛んだオチによって…
本作は、


凄まじいバカ映画と化してしまった!!!!!!!!!!!wwwww

今までの時間は何だったんだ!!!????



そんな訳で最後の最後でズッコケまくりなオチを披露しちゃった本作。
他に難点を上げると、やはり要らないエピソードを詰め込みすぎて、内容がせわしなくなってる事。
後、物凄い身勝手なバカ連中が全く痛い目を観ないのも不満だった。

しかし、そんな不満もこのアホなオチによって記憶の彼方に吹っ飛んでしもうた。
このオチ一つで今作はとんでもない怪作に変貌してしまった。

兎に角最後の最後で最大級の突っ込み所が炸裂する本作。
テレビ用映画ではあるが、とんでもなく酷い(!!)オチを観たい人に是非ともオススメしたい。
色んな意味でオススメです!!!(笑)

(なお、チャプター選択画面の最後でネタバレしてるので、未見の人は最後まで観終わるまでチャプター画面を見ないように。)