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アクアマンのkeitoesのレビュー・感想・評価

アクアマン(2018年製作の映画)
3.9
DC作品には、よく往年の名曲がすごくセンス良く使われているけれど、今回アクアマンでのその枠はシガー・ロスのSæglópurだった。

そして、それがまたしても秀逸な選曲で、えも言われぬ明るさの奥に隠された切ない感情のようなものが表れていた。

勿論、アクアマンことジェイソン・モモア自体はワイルドでスペクタクルで、チャーミングなんだけれど、その裏に見え隠れする悲しい生い立ちこそが、この映画の根底であり、その曲にマッチする所以なのである。

心に傷を持ち、葛藤するのが近年のヒロイズムの定番だけれど、それをこんなにも自然に描いているアクアマンには、とても心を揺さぶられた。
トレンドだから、という理由でそうしている訳ではなく、なるべくしてなった、結果論としてのヒーローだった。

しかしながら、彼の見せ方・描き方もまた様々で、時にはインディ・ジョーンズ、時にはイーサン・ハント、時にはジェームス・ボンドであった。

そして、彼に負けないくらい魅力的だったのが、アンバー・ハード演じるメラ。
ジャスティス・リーグでの一瞬の出番でさえ魅了された自分にとって、こんなにも長時間、彼女の魅了を堪能できる喜び。
本当に素敵。ガル・ガドットにも負けず劣らず。

そうしたキャストたちの素晴らしい力もあってか、143分という長めの上映時間も気にならず、丁寧に一つの作品として独立していた。

DCはマーベルに比べて、ユニバース感を全面に出さないね。
それぞれ良さがあるけれど。

あと、やっぱりこれはIMAX3D案件のひとつだと思うので、公開を楽しみにしています。
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