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アクアマンのtouchのレビュー・感想・評価

アクアマン(2018年製作の映画)
4.1
"この世界では 涙は頬を伝う"
* * *
前評判に違わぬ大傑作。
ジェームズ・ワン監督の確かな手腕によって描かれる一大マーメイド・プリンス・サーガ。
『バーフバリ X-ミッション〈海洋版〉〜失われたアトランティスの秘宝〜』とでも言うべきか、SF・アクション・アドベンチャーのオイシイ所を詰め込んだワクワクの宝石箱や…
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とにかくカメラワークが秀逸。
『キングスマン』の教会シーンを連想させる長回し風の大立ち回りアクション。
冒頭から度肝を抜かれた。
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海での戦闘シーンと市街地での戦闘シーン
それぞれ地の利に合った演出を使い分けつつ、各キャラクターの位置関係や遠近感、奥行きを活かした構図でダイナミックな攻防戦を魅せる。
撮影監督が『フォレスト・ガンプ/一期一会』やサム・ライミ版『スパイダーマン』を手掛けたドン・バージェスだと聞いて納得でした。
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SF・アクション・ラブロマンスに加えて、監督お得意のスリラー的成分も入り混ざり、目まぐるしく場面展開するジェットコースタームービーに。
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これほど荒唐無稽で忙しない物語にも関わらず、最後までカオスに陥ることなくしっかり成立し得たのは、脇を固める実力派名優たちの演技に依るところが大きいだろう。
ニコール・キッドマン、ウィレム・デフォー、ドルフ・ラングレン、彼らの手堅い好演があったからこそ、ハイテンポかつ厚みのあるドラマに仕上がったのだと思う。
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もちろん、メイン2人の息の合った掛け合いも見所。
"モモアマン"ことジェイソン・モモアはまるで「このアクアマン役を演じるために生まれてきたんじゃないかな?」と思うほどのハマり役
(実際にワン監督はアクアマン役を彼にかなり当て書きしている)
対するアンバー・ハードが演じるメラ姫も、守られるだけのプリンセスではなく、互助関係のヘルシーでパワフルなヒロインを見事に演じきっている。
彼女は『ワンダー・ウーマン』に並ぶ"現代の女性ヒーロー像の最適解"と言っても差し支えない出来栄え。
花びらムシャムシャのシーンには思わず笑みがこぼれてしまった。
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とにかく、いま劇場で観ることを自信を持ってオススメできる傑作エンタメ作品です。
目に賑やかな青の世界を是非IMAXで!
"スプラッシュ・マウンテン超え"、"史上最濡れ"と名高いMX4D版もあるよ!
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早くも続編の製作決定!
モモアマンの活躍はまだまだ続く!
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