片腕ファルコン

ロボとミリの片腕ファルコンのレビュー・感想・評価

ロボとミリ(2011年製作の映画)
2.5
ケイズシネマで公開中『アレノ』の越川道夫監督特集としてレイトショー中の本作。
2011年の幻の作品とも言えます。ソフト化はおろかこれまで上映すらもろくにされてないはず。

それもそのはず、ロボット柄本佑とデリヘル中国人・田村愛の2人が渋谷を徘徊するだけのお話だもん、買い手はつかないですよねぇ。

しかしコレの大きな見所がちゃんとあって…
この撮影が2011年4月の半ば、そう震災から一ヶ月くらいしか経ってない真っ暗な渋谷が舞台なんですね。

同じような設定でギターをもって徘徊する松江哲明監督のドキュメンタリー『トーキョードリフター』がありますが、これは撮影が確か5月の半ばで、街が明るくなりかけてる状態。
なので、この『ロボとミリ』の方がより暗い渋谷を映し出しているし、渋谷の何処を映してるのか明確に分かるので映像としてはこっちの方が貴重ですね!

ただ、最初に言った通り、2人が街を徘徊し、ぽっかり穴の空いた心を通わせていくお話。会話もほとんど即興でやりとりされてるらしい。
ロボットは人間を癒そうとする機能があるらしい。つまりベイマックスより3年も先取りして作られてたんですねぇ。

ただ、どうしようもなくつまらない。そして良いのか悪いのか、震災の事は一切絡めないんですね。まぁ一応近未来っていう設定なんでしょうからそれで良かったのか。。

※舞台挨拶で生・柄本佑見ましたがお父さんにますます似てきましたねぇ。。
奥さんの安藤サクラが僕の近くで見ていてドキドキしましたよ。

12月4日まで公開中。もうコレもなかなか見れる事ないと思うので気になる方はどーぞ。。。