服部だった何か

シーズンズ 2万年の地球旅行の服部だった何かのレビュー・感想・評価

2.4
熊、鯨、という流れを汲んで大自然へと飛び出して行こう。

フランス生まれのネイチャードキュメンタリーってやつ。
邦題はシーズンズ、原題もLes Saisons。
春夏秋冬、巡る四季。太古の昔から現在に至るまで只管に巡る季節の中での変化や、更に大きなスパンで見て動物達にとって春の時代、冬の時代みたいな表現の仕方もあったりとか。
まぁ後者はまだええんやけど前者、つまりは四季を何度も何度も見せながら時代が進んでいくんやけど、これがお世辞にも上手いと言えんレベル。
進み方が等速でも等加速でもないもんで唐突に「えらい時代進んだな」と思わされるし、必然的にその時代をじっくり描くことなくちょろっと見せただけでまた次の時代へすっ飛んでいったり。
挙句着地点として用意されてるのが終盤にかけて執拗に繰り返される「自然を大切にしよう」「今ならまだ間に合う」「まだ自然と共生出来る」的なメッセージ。割と早い段階で「人類」を描いてる辺り予想はしてたとはいえここまでとは、お世辞にも上手いと言えん。(2度目)

CGだろうと動物に演技させようとそこは正直どうでもええとして、もっと真に迫った映像を真摯に見せて何かを思わせる事だって出来るしそういうものが名作と呼ばれるんちゃうやろか。「残酷だ」とナレーションで嘆きながら「残酷さ」を映してない感じ、何も響かんし唯々眠い。
ほんまに啓発したいんなら押しつけがましさを感じさせたら終わりや。

というわけで子連れのママさんパパさん、本作のこども500円に釣られることなく「パディントン」観て、どうしてもと言うならゲオで「ディープブルー」借りて帰るのがオススメや。
いや、サミュエルLジャクソンが笑わせにくるそれは棚に戻しとけ工藤。