ラダ

オーバー・フェンスのラダのレビュー・感想・評価

オーバー・フェンス(2016年製作の映画)
3.2
山下敦弘ワールド。

この表現は果たして褒め言葉たるのだろうか?自己の表現として、アートとして突き詰める人がいる。興行成績を追うことで何の色も残せなくなった人もいる。自分の好きな曲を自分のタイミングで選曲するDJと、その日のフロアを見渡して状況に沿って選曲を変えられるDJ。

職業こそ違えどだ。映画をエンタメとするならば、やはりその場のオーディエンス込みで作品だと思うのだ。映画はアートだ!と言うのなら、そらもう勝手にどうぞ。という話だ。

オーバー・フェンス。淡々と続く乾いたリアリティと、ふんわりファンタジー風味の空気感?まあそんな感じ。

それにしても蒼井優は凄い女優になったものだ。単なるメンヘラに見えて、彼女の演技からは一本スジの通った光を感じる。だから、恐くもあり、切なくもあり、愛しくもある。オダギリジョーは、いつものオダギリジョー(及第点という意味です)。

見どころも見応えも、9割5分を蒼井優が占めている作品です。
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