Utopia

グッバイ、サマーのUtopiaのレビュー・感想・評価

グッバイ、サマー(2015年製作の映画)
3.5
既視感があるのは否めないプロットではある。少年たちのひと夏の冒険、少し大人びた同級生の女の子、思春期特有の性の悩みや死生観。誰もが通る道であり、懐かしさを覚えつつも映画として新鮮味もない。

舞台となるのは現代だが、iPhoneの操作に慣れない子供達が主役なのでガジェットは一切物語を引き立てることなく、手作り自動車だけがリード役となる。この現代が舞台にもかかわらず、逆行するアナログさはミシェル・ゴンドリーのセールスポイントかもしれないが、青春浪漫譚ではむしろミスマッチさすら感じられる。

のどかなフランスの風景に、ともすれは滑稽な手作り自動車がゆっくりと道を進める、それが今作のハイライトであり、ゆるい笑いを生み出していた。

正直、主人公に感情移入出来なかったのが今作を楽しめなかった要因かと。
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