ベルサイユ製麺

グッバイ、サマーのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

グッバイ、サマー(2015年製作の映画)
4.6
好き過ぎて胸が痛いよ。眩し過ぎて目が潰れる。心臓を小さな温かい手で直にモギュモギュされ続けて、それから急に手を引っ込められてそのまま…みたいな気分。

『ミッシェル・ゴンドリー?好きだよ、エターナルサンシャイン』とか『恋愛睡眠までは観てたなー』『MV撮ってろよ』という方がけっこう多いと思います。作を重ねるごとに、少しづつほろ苦くなっていきましたからね。時代の寵児だなんだと騒がれたミッシェルは、その夢想を現実化する類い稀な才能に溺れる事なく、しっかり大人な作家になってました。自身の少年時代を客観視できるほどに。
少年が、大切な友に出会い、別れる一夏の物語。きっとこんな事を今までも繰り返し、これからも繰り返されるのでしょう。
ラスト、少年を見つめる視線がジャンプして少女の物語に。カウントダウン、『無限大』にはハートをサバ折りにされました。そしてバトンは彼女を見つめる私達に…。

全てのシーンが大好きです。登場人物は、傲慢なガソリンの両親に至るまで、皆愛おしい。ミッシェル・ゴンドリー作品で一番好きな一本になりました。これからもゴンドリー作品と共に歳を重ねられると思うと本当にわくわくします。

うん、好きすぎると感想とかちゃんと書けないね。これはヒドイや…。