sara

この世界の片隅にのsaraのネタバレレビュー・内容・結末

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

戦争が淡々と描かれていて、人が死ぬのが当たり前に描かれているのに「悲しい戦争」なはずなのになぜか悲しくない。
絵と音楽と方言、のんびりな主人公になぜかほっこりする映画。
沢山印象が残るシーンや言葉があった。
一昨日広島に旅行に行ってきたばかりで、色々と情景が浮かんだ。

まず始まりの曲がなんとも切ない。泣きたくなった。
物に対する価値観、もっと物に対して愛情を持ったり大切にしなければなと思った。
あとご飯を試行錯誤して作るところ、料理が楽しそうに描かれていた。
当時の人はとても力強く生きていたのだな、と感じた。

一番印象に残ったシーンはすずさんが「今ここに絵の具があれば」と言った空襲のシーン。
恐ろしい情景なはずなのに、なぜか鮮やかで、現実離れした美しさに見惚れたのか。


・過ぎた事、選ばんかった道、みな覚めた夢と変わりやせんな。
・あっけのう人はおらんなる。姿が見えんようなれば、もう、言葉は届かん。

人間一日の決断回数はかなりあると言われているけれど、自分が選択した道は、何がどうあれ最良の選択なのかも、と思った。
後悔したとしても、その時の自分はどちらにせよその道を選んでいるだろうし、その直後はたとえ受け入れることができなかったとしても、その後をどう生きるか、に繋がる気がする。
考え方一つで本当に変わる物だと思う、物は考えよう。


普通に生活して普通に生きていく、それは意外と難しい事なのかもしれない。
こういうコロナ禍の中で、差別があったり、世界のどこかでは戦争があったり。
自分が置かれている環境下に感謝している反面、同じ地球で色々な事が起こっていて悲しくなる。


そして周作、推せる。
優しくて、包容力があって、嫉妬したり、可愛いが爆発してる!
直接的な言葉はないけど本当に愛を感じた。
キュンキュンするシーンもありました😅
sara

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