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この世界の片隅にのcchhiikkaakkooのレビュー・感想・評価

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
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日々を生きる、ということ。


限られたものの中で工夫をこらし、やりくりして毎日を生きていくということ、ただ笑顔でさえいられたらきっとそれは幸せなのだということ。大事なのは、たぶん、そうゆうこと。映画の中のすずさんたちの暮らしは、今のあたしたちの生活とかけ離れているはずなのに、とても身近なものに感じられたのはきっと、彼女たちが普通のひとたちで、普通の毎日を普通に暮らしていこうとしているからなのだと思った。戦時中という想像もつかないような辛い環境におかれていたはずなのに、ただ今日を、そして明日もあさっても続いていくであろう毎日を、彼女たちは丁寧に、そしてたくましく、優しく生きていた。毎日を生きるということを、もっと大切にしたくなって、ひとつひとつの生きるうえでのひとにとって必要な営みを、丁寧にこなしていきたくなった。ごはんを作るということも、そして家族と食卓を囲むということも、当たり前のようでいて本当はとても大事なことなのだと思った。なんてことないはずのことの繰り返しが人生で、それがあたしたちの毎日をつくっているのなら。それならば、丁寧に、丁寧に生きていきたい。そして、家族や大切なひとと笑顔で過ごせたなら、他には何もいらないのかもしれないな。
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