みゅー

この世界の片隅にのみゅーのレビュー・感想・評価

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
3.7
『風立ちぬ』を観た後、戦争つながりでまだ観れてなかった本作を鑑賞。

アカデミー賞の長編アニメーション部門で最優秀賞を獲ったのも分かった。

日常を描きつつ、段々と戦争が激しくなる中で生活も大変になり、空襲が増え…。
あの水彩画のタッチと主人公すずのキャラクターからすごい悲惨なこととまでは一見感じられないんだけど、当時の人は本当に怖かっただろうな、って。

はるみのシーンは描き方がダントツで衝撃的。
あえてドーンと描かず、背景が真っ黒になって、絵が線だけで描かれて、最初はえ?ってなるんだけど、すぐにあぁ…ってなる。

すずの絵が上手、っていう部分を活かして描かれてるシーンはこういう描き方もあるのかぁ、と思った。

原爆のシーンは少し離れるとピカ、しか分らないんだね。大慌て、みたいなのを想像していたのでびっくりした。
終戦の時も、国民はまだ戦えるとか言ってたみたいなのを社会の授業でも習って、こんな状態で戦えるわけないじゃんとずっと思ってた。けど、自分たちの視野でしか見てない、情報が今みたいに出てない時代だとそう思えたんだな、と。
きっと今みたいにテレビとかあったらまた国民の反応は違ったんだろうな。
事情を知らない人は何とでも言える、のは今も変わらないから気をつけないとね。

とても観やすい戦争の映画でした。
みゅー

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