白玉もちもち姫

この世界の片隅にの白玉もちもち姫のレビュー・感想・評価

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
4.1
【ぼーっとしたまま、何も考えないまま死にたかった】

爆泣してしんどい、前半と後半のすずの表情がもう、戦争は人を物理的にも精神的にも殺していく

戦時中の主人公すずの人生をまさに絵画みたいにゆったりと描いていく中で、いろんな事を考えた

大好きな家族の死に目を見れなかったり、目の前にいる死体が自分の大切な人だと気付けなかったり、隣にいる人の命が一瞬で奪い取られていったり、自分の一部を失ったり、こういうのが脚色うんぬんでなくリアルで起きていた時代だったんだよね

自分の住む街に爆弾が落ちていくのを見て「ああ今ここに絵の具があれば、この光景を描き留められるのに」と思うくらいには非日常が目の前に広がってる、その中で生き延びてきた人って色んなものを失っていろんなものを学んでいろんなものを得てきたんだよなって思って、最後涙出た

すずは自分の大切なものをたくさん失って、見たくないものをたくさん見て、信じたくないようなことに直面して、でも自分の守りたいものをちゃんと見つけて、自分を守ってくれる人に出会えたから前向いて笑ってた。私もそういう生き方しなきゃだめだな。今ある普通に感謝して生活したいな。優しくしぶとく生きていきたい

周作さん、男前すぎてずっとドキドキしてた。素敵な人だなぁ
白玉もちもち姫

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