菩薩

湯を沸かすほどの熱い愛の菩薩のレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
1.0
そもそも余命3ヶ月などと言う設定が力技なのであり、細かいところにひたすら目をつぶり続ければドラマとしては優れている(?)のだろうし、それゆえのこのスコアなのだと思うけど、自分はこう言ったポジティブの押し売りの様な作品とは絶対に相容れない。世の中何をやっても上手く行く者もいれば、何をやっても上手く行かない者もいる、その互いのメンタリティは絶対に相容れないものだと思っているし、謂わば勝者のメンタリティの押し付けを心地良く思わない人間もいるのだと言う事をどうかわかって欲しい。作中、様々な困難に常に立ち向かい続けろと宮沢りえは声高に叫ぶわけだが、世の中こちら側がいくら熱意を持ってぶつかっていってもそれをひらりとかわし、更に嘲笑ってくるクソ野郎が沢山いるし、まぁこの作品にもやがてそんな奴が出てくる訳だが、それに対する反応が「暴力」と言うのは如何な物なのだろうか(子供にガラスの破片でも刺さったらどう責任取んだよ!)、自分はあのシーンは反感しか抱けなかった。いじめから逃げる事が果たして負けを意味するのか?俺はそうは思わない。終わり方も…正直気持ち悪いし、1番の泣き所であるはずのシーンもただただ失笑しか出来なかった。にしてもオダギリジョーの生殖能力の高さは異常だし、避妊のひの字も知らぬダメ人間っぷりを物語る様に、土下座の際に律儀にその膝の下にクッションを差し込むところは非常に良かった。後、あんだけ食事のシーンが沢山あるのだから、一回くらい回鍋肉をぶち込んで来て欲しかった。これがもし今では無く、貴乃花、先代勘九郎との破局後の激やせ期だったら素直に泣けていた様な気もする、りえママ…。
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