安堵霊タラコフスキー

湯を沸かすほどの熱い愛の安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
3.4
最初にあらすじ見たときは完全にお涙頂戴の映画だと思って一生見ることはないだろうなとタカを括っていたら、噂を聞くとどうやら普通と違う部分もあるとのことで試しに見てみたけど、なるほど宮沢りえのサイコパス地味たキャラとかは中々面白かった

序盤から虐められたことが丸わかりの娘に対して「明日も学校行こうね」と言ったところあたりで頭おかしいんじゃねえかと思ったら、その後にもおたまで蒸発した旦那の頭殴ったり同じく蒸発した母親の家にガラス投げつけたりと理由はわからないでもないけどドン引きものの行動を起こしてて、意図的でないにしろそういう突飛な行動をするキャラはトリアーの女性キャラみたいなところが若干垣間見えたのは良くも悪くも独特な感じがした

でもラスト付近の人間ピラミッドとかタイトルの意味がわかる展開を見て思ったけど、多分これ脚本も書いた監督が頭逝ってるからきっと宮沢りえ演じた主人公もイかれたキャラになってたんだろうなという気持ちで一杯になり泣くべきシーンでもケラケラ笑ってしまったのだけれど、劇場で見てたら危うく他の観客の雰囲気ぶち壊して顰蹙買うところで家で見てて心底良かった

映像的にはラスト以外面白味のほとんど無い無味乾燥なものだったから監督のファンになるなんてことは決してないし次作以降も劇場に積極的に足を運ぶことはしないだろうけど、またちょっとおかしいなんて評判を聞いたらDVDとかで見たいと思う

あとどうでもいいけど松坂桃李が出てきてから役名(向井拓海)のせいで純情ミッドナイト伝説が頭の中で流れてたプロデューサーは結構いたことだろう