ぶちょおファンク

湯を沸かすほどの熱い愛のぶちょおファンクのネタバレレビュー・内容・結末

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

序盤★2 中盤★1.5 終盤★1.5

序盤は中野監督の過去作『チチを撮りに』同様の
“肝っ玉母ちゃん”とその娘の“乳バンド”(笑)
テイストが出てきて微笑ましかったんですが、
その後からは“悪趣味”としか思えない展開や演出…。

まず“色んな要素を詰め込みすぎ”で、
悪い意味で簡単に問題が解決する。

手始めに“娘のイジメ”は母ちゃんの「逃げちゃダメ」のひと言で「病欠する」と言ってた娘はすぐに登校し、
悪趣味としか思えない方法で解決。。。
この「逃げちゃダメ」は後にも出てくるので、
“勇気が沸く”魔法の呪文なんでしょうね…ってお前は碇シンジか?!
オレが脚本家なら一日は別の何かで勇気づけて翌日に登校するようにするけど、
これがこの作品での“母ちゃんとその娘”の関係性を端的に示す表現方法なんでしょうね。。。

次に父ちゃんがよそで出来ちゃったかもの娘が誕生日に問題を起こし、
そこで最後にある出来事があって、
悪趣味というか、観てて「乳バンド、そしてこの演出とはロリど変態(褒め言葉ではない)やな!」っと変態のオレ(褒め言葉(笑)は確信する。🤗

母ちゃんはそのカラダで娘ふたりを連れ
バスや電車ではなく“車を運転して小旅行”をする神経(配慮のなさ)が分からんし、
途中のヒッチハイカーの青年を励ます仕方も、
“母ちゃんの愛と励まし”を表したかったんでしょうけど、
気味悪さしかなかった。。。

んで母ちゃんが実の母に会いに行くシーンで探偵のネクタイを締め直すねんけど、
ネクタイの結び目が歪んでて、わざわざそれする意味あんの?
するならちゃんとしてくれないと適当な気遣いとしか思えないし、
母ちゃんは結局そういう振りをする程度のヒトにしか見えなかった。
その後の行動も悲しさと憎しみからとは言え、
母ちゃんの弱さや人間らしさを描く演出だったとは言え、
小さな子供が遊んでる家の窓ガラスめがけて置物を投げるか???

そして、こういう展開でオレなら“さりげなく婉曲的に描く”けど、
宮沢りえの女優魂を見せつけたかったのか、
そこまで痛々しいシーンを描くのは悪趣味としか思えない。。。
ラストは逆に婉曲的表現でええとは思いますが、
ここまでの悪趣味を見せられると全然いいシーンとは思えなかった。。。

本作の脚本や演出を“悪趣味”と言ってますが、
要するに“粋じゃない”、つまりは無粋なんですよね、オレの価値観では。
けどある意味すごいセンスをしていると思いますよ。
観終わってフランソワ・オゾン監督を思い起こしました。
ただ自分とはそのセンス合いません!!

しかし駿河太郎さん、鶴瓶ちゃんにそっくり!
って親子やから当然やけどね。

ちなみに『チチを撮りに』は
★3評価です!

2017年294本目