おかあちゃん。
恐ろしいぐらいの涙腺崩壊映画。
どんなに防衛戦張っても、どんなに我慢しても押し寄せる涙腺刺激要素の嵐で気付いたら涙が頬を伝っている。
ってことで《泣きたいとき観たい映画》大賞〜。
もし、自分の子供が学校でイジメに遭っていたら…。
学校に呼び出されて、全身絵の具まみれの我が子を見たら何と声をかけるか。
イジメに遭って学校に行きたくないと言う我が子に何と声をかけるか。
自分が、"ある現実"に見舞われて絶望のさなか、我が子の「お腹空いて餓死しちゃうから早く帰ってきてよ〜」、に対して何と言うか。
宮沢りえ、オダギリジョーは言うまでもなく、子役の二人も文句なし。
特にあずみ役の子の声が耳に残る。
「おかあちゃん」
序盤からこれでもかってぐらい泣かしにくるが、その後も衰えることなく、怒涛の涙腺破壊攻撃。
そして、
手話、タカアシガニ、探偵の娘など、
伏線の回収がそのまま泣かせポイントになっていたりして脚本上も上手い。
ただ、そんな上手い脚本のなかで、なぜ舞台を《銭湯》にしたのか疑問だったけど…、
最後の最後でそういうことね、と。
本当ならあそこが「泣き」のクライマックスなのだろうけど、"あれ"はやや過剰な気がして湯冷めしてしまった。
が、それでも本作が素晴らしい作品であることは変わりはない。
こんなボロッボロに泣いたの久しぶりだった。
鑑賞後、思い出しても泣けてくる。
個人的には自分の母や姉を思い出した。
どちらも果てしなく強く、そして優しい。
やはり世界最強の生き物は"女"、いや、"母親"かもしれない。
「ありがとう、おかあさん」