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湯を沸かすほどの熱い愛のachakoのレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
4.0
なるほどぉ〜
"この親にこの子あり" でしたね…

宮沢りえ演じる母親の双葉は厳しい中にも
どこか優しさが滲み出ていて
頼りになるお母ちゃん
また杉咲花が演じる内向的で甘えっぱなしの娘
安澄が母親と共にイジメに立ち向かう

ある朝体操服で登校した安澄
その安澄を心配して帰宅を待っていた双葉の目に映ったのは制服を来て帰ってきた娘の姿だった
「頑張ったんだね〜」と声をかける母親
イジメに立ち向かう勇気は母親譲りだったんだね…


誰しも余命僅かと分かれば
自分のやりたいことを優先しがちだが
妻としてお母ちゃんとして
やらなきゃいけない事…

双葉は体調にしろ一番辛かったはずなのに
自分の事はいつだって後回しにして
周りにいる人達に救いの手を差し伸べた
そんな双葉に
"もう頑張らなくてもいいよ"
と声を掛けてあげたいくらいだった

そして双葉が居なくなったのに
皆んな何故そこまで笑顔になれるの?
って疑問に思えたが
生前の双葉と個々に約束した事を忠実に守っているだけ…
ただそれだけなんだなって

双葉の愛は優しくて純粋であったかくて
そんな温もりに触れられていたから
皆んなの心の中でちゃあんと生き続けているんだね

双葉の象徴のような真紅の薔薇の花びらが
焚き口へと続き
そして赤い煙がゆっくり空へと向かう
「さようなら〜また会いましょうね〜」
…と手を振っているようだった

皆んなで入浴するシーンは少々
違和感はあったもののエンディングには
相応しかったのかな…

深い愛情と元気いっぱいのお母ちゃん
今日も銭湯の番台から皆を見守ってるんでしょうね〜
achako

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