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湯を沸かすほどの熱い愛のGTのレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
2.8
あまり物語に入り込めなかった。余命を宣告された人物が、最後にやり残したことを全力でやってから満足して死ぬタイプの映画で感動させるためには、登場人物達に感情移入をさせないといけないと思う。だが、これは自分の感想で全ての人がそうだとは思わないのだが、どうにも登場人物達に入れ込めない。家族同士の交流というものは思ったほどなかった印象があるし、何よりこの映画には大人同士の事情に巻き込まれる子供達という印象が強い。父親は女と浮気して子供作ったからといって家族を置いて出て行ってしまうが、妻の余命が僅かと知らされるとその子供と一緒に戻ってくる。いきなり引き合わされた妹と姉は相当気まずい思いをするだろうが、その点に関して悪びれる様子はない。さらにこの父親は双葉と結婚する前に坂巻と結婚しており実は安澄は双葉の産んだ子供ではないことが終盤で判明する。そのことを旅行中の楽しい雰囲気の中で言い、ショックを受ける安澄に追い討ちをかけるように坂巻に挨拶してこいと強要するのはちょっとどうかと思う。いじめられている安澄に逃げちゃダメと学校に行くことを強要するシーンも、あまり賛同できるものではない。その他うーん?と首をひねる展開が個人的には多かった印象。ラストは衝撃的。ここを泣けると評するか狂気と評するか分かれそうだが、自分は後者で、とにかく気持ち悪っ!という感想か湧いてきてしまった。
散々言ったが、家族でピラミッドを作るシーンは普通に泣いた。あとオダギリジョーはかっこいい。
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