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湯を沸かすほどの熱い愛のKaZuiのレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
4.2
💬銭湯・幸野湯は、幸野一家の父・一浩(演:オダギリジョー)が消えて以来休業状態。娘の安澄(演:杉咲花)は、学校でいじめられている。そして、母の双葉(演:宮沢りえ)は、病院で余命わずかであると宣告を受ける。双葉は、死ぬ前に一浩を見つけて幸野湯を再開すること、安澄の心を強くすること、安澄をある人に会わせることを決める。探偵の滝本(演:駿河太郎)に依頼をしたところ一浩はすぐに見つかった。しかし、一浩には、別の女性との間に出来た子ども・片瀬鮎子(演:伊東碧)がいて、鮎子の母親は消えてしまっていた。そして、幸野湯の再開とともに、一浩、双葉、安澄、鮎子の4人での生活が始まる。特別な力は持たない、けれど、とても強い母親が描かれていた。彼女の行動は、家族の絆を深めていく。彼女の影響を受けるのは家族だけではない。滝本や、旅先で出会った向井拓海(演:松坂桃李)もまたそうである。「死にたくない」という気持ちを持ちながらも、残されることになる人たちのために行動するその姿に涙が溢れる。「母は強し」などというが、彼女は本当に強く優しく素晴らしい母親だった。「余命宣告」、「バラバラの家族」、「いじめられている娘」、「家族の絆」などなど、ワードだけ抜き取ればお涙頂戴のありがちな邦画だと思われるかもしれない。しかし、キャストの自然かつ見事な演技は、作品の世界を私の世界に近づけ、違和感のないものにしている。特に、宮沢りえと杉咲花が素晴らしく、第40回アカデミー賞において、それぞれ、最優秀主演女優賞と最優秀助演女優賞を獲得しているのも納得である。

初鑑賞:2020年8月5日
鑑賞方法:動画配信サービス(Netflix)
2020年183本目。
8月4本目。

🗣いやー、何度も泣いてしまいました。究極の愛ですね。もともと、バイト先の仲の良い先輩からおすすめされていて、ようやく観れたのですが、期待を超えてきました。
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