♯108(2025年)アウシュビッツで囚人を襲ったナチス親衛隊容疑者8000人
舞台は1958年の西ドイツのフランクフルト
主人公は若き検事ヨハン・ラドマン
元ナチス親衛隊員が教師をしているという告発を受け、真相を追い始める。戦後の沈黙と無関心の中、彼はジャーナリストのグルニカ記者や元収容者のユダヤ人と協力し、アウシュビッツの実態を明らかにしようと奔走する。捜査の過程で、自身の父の驚くべき事実に直面し苦悩するが、正義への信念を貫き、1963年のフランクフルト・アウシュビッツ裁判へと導いていく実話ベースの骨太ストーリー。
◆良い点/注目ポイント
・ナチス党員の殺人以外の罪は時効になっており上官の命令ではない故殺を行った戦犯を起訴するためにヨハンが米軍から提供された膨大な資料を執念で精査する姿はまさに正義の味方。アイヒマンより人体実験を行ったヨーゼフ・メンゲレ医師に対する怒りが凄いです。
・主人公のヨハンは上司からも戦時中の事で自国の兵士を裁くなんで前代未聞と一蹴されるが、ユダヤ人のバウアー検事総長のバックアップを得られたり人脈に恵まれるマンでした。
・交通違反の被告マレーネ・ウォンドラックとグルニカ記者に誘われたパーティーで再開する場面はまさに運命の出会い。
◆改善点
・無し。
◆総括
・戦後ドイツでナチスの過去を追及する若き検事の葛藤と正義への挑戦を描いた社会派ドラマ。沈黙する社会に立ち向かい、歴史と向き合う勇気を問う作品です。
全編ドイツ語音声なので字幕を追うのが大変でした。
-2025年108本目-