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シャザム!のトレバーのレビュー・感想・評価

シャザム!(2019年製作の映画)
4.5
実は、エンドゲーム観に行った日に観たんです。
でも、全く遜色無く楽しむ事が出来た、素晴らしい作品になってました!
レビューは、ちょっとエンドゲーム燃え尽き症候群で
中々書き出せませんでしたが、名作サム・ライミ版スパイダーマン2に匹敵するほどの
ヒーローとはなんぞや映画になってました。

幼い頃母親と出先ではぐれ、施設に預けられ養子、
逃げるように家出、また別の家に養子、、、
を繰り返してきた少年ビリーが辿り着いたのは、
両親も孤児同士で、5人も子供を引き取り育てている家。
個性ある面々が彼を受け入れようとするが、中々溶け込む事が出来ない中、
その中の1人で足が不自由なヒーローオタク・フレディと
行動を共にするようになる。
ひょんなキッカケで超人能力を手に入れるビリー、
秘密を知ったフレディと、その能力を扱いきれないながらも
力の使い方を身につけていく。
しかしその力を、ビリーとはまた違った理由で辛い子供時代を過ごし、過去に力を手に入れられたはずなのに力の主に認められなかった事も憎悪のエネルギーとしてきた男が狙っていた。

基本的には分かりやすいコメディタッチになっています。
辛い日々を過ごしてきたビリーが、力を手に入れることで
本来の子供らしい無邪気さを相棒のフレディと取り戻していく様子は
悪ガキのいたずらあるあるもタップリでとにかく楽しいです。
その楽しさの中に、本作のテーマである「家族」が結構ヘビーに打ち出されていきます。

ビリーは、家出を繰り返しながら実の母親を探していました。
孤児の1人が(家族になった5人がみんな個性的でナイスキャラ!)
見つけてくれて、念願の会いに行く事が出来ますが、
辛い現実がビリーを待っていました。

ネタバレになりますが支障のない部分だし、
一部誤解をされている方もいるようなので書きます。
ネタバレはちょっと、という方はごめんなさい!
行を開けておきますね。








この場面の何が切ないかっていうと
母親は会えた事を喜ぶでもなく突き放すわけでもなく
今来られてもね、、、という気配を出すのです。
母親は、ビリーとはぐれた時探しているのはわかったけど
自分はまだ若過ぎて子供を育てられないと思っていたから
迎えには行かなかった、と正直にビリーに伝えます。
生活に疲れ切っている様子を見て、ビリーは全てを察します。
そして、はぐれた時に母親に取ってもらって
ずっと大切に持っていた景品のおもちゃを
渡して、その場を走り去るのです、、、。
ボクは子供のこういう描写に本当に弱い😭

そして、ひょんなことからフレディと仲違いしてしまったり。
ここもコドモあるあるで微笑ましく、でも切なくもあるんです。フレディは足が不自由なので、きっとよりヒーローに憧れてるんですよね、、、。その報われない気持ちを、力を手に入れたビリーに託していたのに!というね。
だからこそ、後半の展開がより胸アツなのですが
そこは見てのお楽しみで。

力を扱えるようになりちょっと調子に乗ってしまっていたビリーは、
力を狙っている敵に完膚無きまでに叩きのめされ
中身は子供ですから戦うのが怖くなってしまいます。
自信を失い逃げようとするビリー、でも彼には
守らなければいけない家族が出来ました。
その家族は、非力ながらビリーを助けようとまで
するのです。

それまでまだ発揮出来ていなかったビリーの力が覚醒する瞬間は、グッときました。
キャプテン・マーベルもそうでしたねー。
しかもこの映画は、更なる盛り上がりを見せるのです!
ここも是非ご覧頂きたい所です。
、、、原作をご存知でしたらバレバレなのですがw

今回、シャザムはアクアマンに続き、暗くてどこか小難しくなってしまったDC映画を、
ヒーロー物は子供が観てアガるものでなきゃ!という基本に立ち戻り、
しかも丁寧なキャラ描写や演出により大人の鑑賞にも耐えうる娯楽作品として見事に仕上げてきたと思いました。
あと、最近の大作アクション物で良く感じる80〜90年代テイストをこの作品でも感じましたねー。
家族みんなで観られる娯楽作品になっていると思いますので、
この作品は早めにテレビでやってほしい!


MCUも次フェーズに向かいますし、DCもこれだけ
良いものを作ってくれましたから益々今後のヒーロー物が楽しみになってきます!
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