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残穢 住んではいけない部屋のrurのレビュー・感想・評価

4.0
原作読了済。怖くないことはよくわかってるので安心して見に行きました! 日本映画だし、ホラーだし、淡々と過去を辿っていくだけの話なのでそこまで面白くもないだろうと全然期待してなくて、実際そのまんまの話なんですが、しかし、しかし、原作ファンには全力をもっておすすめしたい。

美術すっげ! 再現すっげ! 過去の惨劇は白黒とはいえ、とくに炭鉱で焼死していく方々のシーンは、低予算だと理解できるシンプルさでありながらも圧巻の迫力あって、すっげ! 予算いくらかわかんないけど、すごいいい仕事してるわあ…

とにかくいろんな場所で同時多発的に怖いことが起きてるのがつながっていく話なので、様々な場所が出てくるんですが、きちんと生活感のある住宅を再現しているし、絵的に怖いんですよね、たとえば掛け軸が飾られている座敷牢のある吉兼家とか。過去の新聞記事や政府報告の写しやお寺の過去帳なんかとか小道具も素晴らしい。とにかく美術がいい仕事してるわー。

話はまぁ、そのーうろ覚えなので結構ぞわぞわくるくる。でも知ってるからそこまでは。そう、怖くないのは主人公にまったく危険が迫らない高見の見物ホラーだと知ってるから!

しかし最後は…
えー…
それするといいところがなくなっちゃう気が…

と思いはしたんですが、深夜に出版社で残業していたら謎のメッセージを残して消える原稿(メッセージよりも原稿が消えるほうがよほど怖くね?!)は面白かったですけども。でもそこは要らなかったかなぁ…伝染性って感じするからそれはそれでいいのかなー…

あと久保さんこと橋本さんの住処がいちいちおしゃれで素敵だった。私こと竹内さんとこも。
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