ユンファ

イコライザー2のユンファのレビュー・感想・評価

イコライザー2(2018年製作の映画)
3.9
一作目は傑作だった。
それは、デンゼル・ワシントンの非の打ち所のない芝居とアントワーン・フークア監督の渋味のある演出が生んだ、主人公ロバート・マッコールがたまらなく魅力的であったからに他ならない。
前作で彼のキャラクターや、抱える闇をほとんど描ききってしまい、そのイメージを崩すことは出来ない以上、二作目では彼の闇を深掘りする他ない。
正直、「イコライザー2」におけるロバート・マッコールの描写は、前作の衝撃を上回るものではなく、前作ファンの予想の範疇を出ていない。
それでも、山ほどある必殺仕事人系映画の中でこのシリーズが突出しているのは、やはりこのキャラクターが魅力的であるからだと断言出来る。
あまりにもキャラクター描写が秀逸であるが故に、映画で描かれていないところで彼が何を考え行動しているのか、ファンは容易に想像出来るが、それでもまた彼に会えたことを嬉しく思う。

クライマックスのメタルギア・ソリッド風の戦闘(しかも劇伴はハリー・グレッグソン・ウィリアムズ!)がとにかく素晴らしいが、彼の敵としてアイツらは流石に弱過ぎた。
魅力的な主人公の敵もまた、魅力的であるべきだ。
傑作の続編として、正直満足はしていないが、これはこれでいい。
親愛なる隣人との三度の再会を願っている。
ユンファ

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