「失われた時を求めて」
普段物静かな人ほど怒らせたら怖い。
「お前ら全員殺す！」とメンチ切ったあと、にこやかに「駅まで乗せてってください」と敵の奥さんと娘と一緒に車に乗り込むマッコールさん。
ニカッと真っ白な歯を見せて笑ってはいるものの、目が全然笑ってない。怖ぇぇぇー‼︎
今作では前作以上に強さが際立つマッコールさん。相手がプロだろうが素人だろうが容赦はなし。もちろん苦戦する様子は全くなく、すべてがマッコールさん手のひらの上で転がされている感じ。マジ強すぎ。
今回、劇中で印象的に使われていたのはラジオから流れる天気予報。これがマッコールさんの怒りのバロメーターのような役割を果たしていて、マッコールさんの怒りにリンクするかのように嵐は勢力を増していくんですね。終盤、マッコールさんの怒りが頂点に達したのと同時に嵐も遂に上陸する。
常に冷静なマッコールさんの怒りがフツフツと込み上げていく様子がよく分かる演出だと思った。
前作に比べて、メインストーリーに入るまでの序盤がやや長く感じたという意見もあるけど、個人的には全く退屈ではなくて、ドライバーをしながら人助けをしているマッコールの日常が垣間見れたのはよかった。
むしろマッコールさんの正義感溢れる人間性がよく分かるパートだったと思う。
監督は戦う男を描かせたら今や世界一と言っても過言ではないアントン・フークア。
主演のデンゼル・ワシントンとも今作で4作目のタッグとなりました。
前作が綺麗に終わっただけに続編はないだろうと思っていただけに、まさかの続編は嬉しかったですね。
とても64歳とは思えないデンゼル・ワシントンのキレッキレのアクションには驚かされます。
第3弾の構想もあるということですが、デンゼル・ワシントンがいつまで体を張れるのか。
過度な期待はせずに待ちたいと思います。
