こぅ

イコライザー2のこぅのレビュー・感想・評価

イコライザー2(2018年製作の映画)
4.3
デンゼル、キャリア史上初の続編への出演を熱望
した【ハードボイルド・アクション】。

昼はタクシードライバー、夜は仕事請負人=イコライザーとして悪人を消す元CIAエージェントのジョン・マッコール(デンゼル・ワシントン)。ある日、ギリシャで、元上官で友人だったスーザン(メリッサ・レオ)が殺害され、彼は極秘捜査を開始する…。

一般的に1の評価が高いが、個人的には、断然こっち。

アントワーン監督の落ち着いた映像とデンゼルによるハードボイルドが極まった感があった。
この凄みは、若きより64歳の今のデンゼルだからこそ出せる味、凄み。

脚本が1よりもスムーズにコンパクトになった。やはりアクションは、シンプルに限るという好例。
(クロエ観たさは別として、1をすっ飛ばし、いきなり本作を鑑賞してもほぼ問題無いだろう。)
物語のテンポが丁度良い感じで、展開が進むにつれ、ゆっくりラスボスがあぶり出されてくる。

先ず、マッコールの職がホームセンター店員からタクシー・ドライバーに変わったのが、庶民派から【プロの必殺仕事人】になった事がうかがえ、本作を象徴していた。
庶民との交流もクロエの娼婦から今回は、黒人青年(大学生)との交流が、親子みたいな間柄、或いは友人との友情に例えられ、マッコールが青年を諭すシークエンスには、グッときた。

今回のアクションは、周りの小道具を使った戦闘が無いという不満レビューが見当たる。逆に本作のマッコールは、道具無しの素手で充分強い‼︎という証明、戦闘スキルを見せつけていて好ましかった。もし、また小道具を使っていたらマンネリに思えたかも知れない。
(ストップウォッチで戦闘を計測は、今回、お約束的⁈形だけにとどまっていた。)
ベルギーで、元女上官であり友人が◯◯されても、マッコールは、取り乱さない。落ち着いている。
その現場を書類のみから分析するシークエンスの演出は、見所のひとつ。
お約束⁈離れた場所からのアパートへの侵入者に対する【遠隔操作】シークエンスは、ハラハラした。

アクションの特筆は、車中の戦闘で、ブレーキングとハンドリングとわざと車体をぶつけたりで後部の刺客を揺さぶった反動を利用して攻撃するという今までに無かった⁈スキルで見応えがあった。スピンターン…。

クライマックスステージへの流れは、今回は自然だが失速。
薄暗いし、嵐の中で観辛い。
今回の敵は、同じ訓練を受けた同期生、しかも数人にも拘らず弱い。
普通の悪党のように◯◯は取るし、正直、
敵のキャラ設定があまり活かされて無かった印象。
マッコールの戦闘は、接近戦にこそ発揮するので、ラスボスとの死闘は、銃撃では無く肉弾戦だったのは、良かった。


ラスト、マッコールから、黒人青年から、それぞれ【心温まるプレゼント】が用意されていた。
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