葛藤を背中で語る、故の上品さ
このシリーズの魅力といえばマッコールの人間的葛藤をドラマチックに演出せず物静かに見せるところにあると思う、友人を失い途方に暮れる表情、料理をしている時の悲しい背中、駄賃を受け取ってもすぐにしまってしまう行動。
その全てがこのキャラクターの暗い面を暗に感じさせてくれる、さらに演者はデンゼルワシントン、表情の作り方もピカイチときた。
アクションは骨の折れる「グリッ」だとか「メキィ」という音が際立ち、マッコールの普段とのギャップが相まって暴力性をかなり感じさせられる。
ジャンル映画としての側面が強かった前作をより大衆受けのアクション映画の形式に近づけたようなニュアンスを受け取った。
もし続編が作られるならどんな形で進化を遂げるのかとても楽しみ