OASIS

悪のクロニクルのOASISのネタバレレビュー・内容・結末

悪のクロニクル(2015年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

昇進を目前にした優秀な刑事が、祝勝パーティの帰り道にタクシーの運転手に襲われるが正当防衛で反対に男を殺してしまう。
そして、何とか証拠隠滅を図るのだが...という話。

課長のチャンシクは日頃の活躍が認められて本庁勤務の推薦を受ける事に。
浮かれムードのチャンシクだったが、仲間達との祝いの席の帰り道、何者かに雇われて彼を狙う男に殺されそうになるが、間一髪撃退する事に成功する。
だが、証拠を隠滅したはずの死体が次の日何者かによってビルのクレーンに吊り下げられ、注目を浴びてしまう。
「最後まで行く」と同様にバレるかバレないかという展開で持っていくのだが、前者に比べてこちらは笑えるような真面目なシュールさは無く終始サスペンス要素を重した至って真剣な作りだった。

観ている側は初めから課長が犯人だと知っている訳だが、そこには彼を殺そうとした真犯人が存在していたり、一人事件が課長の犯行であると知っている部下がいたりと中々思うように行かない課長のあたふた具合を楽しむといった感じ。
かといって、課長のキャラクターが思わず応援したくなる程魅力的かと言われればそうでもなく、保身に精一杯のユーモアも感じられない年相応のおっさんという特に面白みが感じられないものだった。

逆に、中盤や後半に登場する真犯人の方が感情移入が容易にしやすく、話の構造が分かった状態だと警察側が完全なる悪役でしかなく同情の余地が全く挟まれないという状態に。
チャンシク側の家族についても、息子とチャンシクとの描写をもう少し丁寧に描いてくれれば後半のやりとりで感情を揺さぶられたのかもしれないと思った。

何より、マ・ドンソクが珍しく真面目で毒の無いキャラクターを演じていたのも、強烈なインパクトに欠ける要因だったかもしれない。
折角の顔面力と森のくまさんみたいな存在感が宝の持ち腐れで、実に勿体無いなと感じてしまう配役だった。