パッセンジャーのりりーのネタバレレビュー・内容・結末

映画は倫理的に正しいことだけを描くべき、とは思わないけれど、間違っていることには間違っていると表明してほしいとわたしは思う。だから、本作の結末はどうしたって受け入れられない。ジムのしたことは間違っているし許されることではない。たとえそれをオーロラが許したとしても、その描写にはもっと時間を割くべきだっただろう。終盤があまりに雑で残念。
ただ、宇宙船のビジュアルや、"何かが起こっている"ことを示す不穏な空気など、良いところもあった。ジムの孤独の描写にも引き込まれるものがあり、それゆえにあの選択にも説得力はあった。前半は面白いのだ。惜しいなあ。