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パッセンジャーのりのレビュー・感想・評価

パッセンジャー(2016年製作の映画)
3.1
宇宙船で120年間冬眠するはずが、わずか30年間足らずで眠りから覚めたという設定が面白そうだったので視聴。
近未来的な様子を写した映像や宇宙の広大さが美しく、夢を抱かせてくれる。

本作では、「システムの脅威」が描写されていた。現代では原子力発電所からの放射線放出やインターネット犯罪、「デビル」に見られた、エレベーター事故などシステムに頼りすぎることによって発生した弊害が生じている。本作も同様に絶対に目的地まで冬眠できるからな!という神話が隕石という外的要因によるシステムの損傷によって崩壊した。それにより、主人公のジム・プレストンが、孤独な目覚めを迎えることになる。「猿の惑星」にも冬眠システムの故障によって早期に目覚め死亡した人間が描かれている。このようなシステムの依存は必然的かつ不可逆的なものであり、社会が発展する限り進んでいく。
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