わたふぁ

パッセンジャーのわたふぁのレビュー・感想・評価

パッセンジャー(2016年製作の映画)
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冬眠装置が故障、120年間の冬眠宇宙旅行の30年目で起床。目的地到着まで、あと90年。広い宇宙に、ひとりぼっち。俺はここで一生を終えるのか...?

想像すると、ぞわっとくる。設定はとてもそそられるものでした。

バーテンダーのアーサーは、アンドロイドの中では人間らしい方だが、所詮はロボット。今で言うSiriのような会話のズレがあり、別世界のこととは思えず、ぞっとする。
不眠の怖さも知っているし、孤独の恐ろしさも知っている。主人公ジムの心細さは計り知れません。

意外な展開でロマンスは始まり、いいぞいいぞ新しいぞー!と少し盛り上がったが、それ以降は予想の範囲を超えず...。ここ最近のSF映画にはない画を見せようとする、“あの手この手感”が透けて見えた印象です。
だけど、宇宙船全体の故障で一時無重力になり、プールの水が巨大な水滴になって、その中に閉じ込められるシーンは息苦しく、斬新で美しかった!

キャストの中ではバーテン役のマイケル・シーンがとても良かったですね。アンドロイドな表情が絶品です。

エンディング曲、イマジン・ドラゴンズの
“Levitate”でノリノリで見終わった後、
無意識にエアロスミスの“I Don't Want to Miss a Thing”を口ずさみ、ハッとしたのは私だけでしょうか。