ドジガヅくん

スパイダーマン:ホームカミングのドジガヅくんのレビュー・感想・評価

4.8
私にとってMARVEL好き、というかアメコミ好きにしたのは確実で、もしかしたら映画好きにしたとまで言っても過言ではないのがスパイダーマンの存在。

そんなスパイダーマンの3回目のシリーズ化。

大きな声で言わせていただきます、おかえりスパイダーマン。

新しいトムホ版スパイダーマンはあの大傑作『シビル・ウォー』でお披露目されていたわけですが、単独作品としては1発目。

そんな再びリブートされたスパイダーマンは今までと違う設定が多数。
これまでより若かったり、すでに活動していた為ベンおじさんなどのきっかけ演出はナシ、そしてもっとも大きな点はMCUの世界観にいるということ!
今回のスパイダーマンの世界にはアベンジャーズが存在しているのです。

知っている人は知っている「オトナの事情」で実現できなかったこのクロスオーバーが発表された時は震えあがりました。ありがとうSONY様。

原作に忠実によく喋るスパイダーマンは今の若者そのもので自撮りで動画を録画していくシーンから始まる。この新しさにもワクワクが。

そんな新しい試みをしている『スパイダーマン:ホームカミング』なのですが、今作が凄まじいところはそんな新しさだけではなく、今までのシリーズがあったからこそ描けた作品になっているっていうところが1億点。
過去作の良いところも上手く練り込ませて前2シリーズに敬意をはらいつつ、原作ファンでも、全シリーズ観てきた人でも、はじめてのスパイダーマンな人でも楽しめる仕様になっています。

ほっとんどが予告や情報誌でも伏せてきたネタバレ厳禁な数々なのでネタバレなしでここで語れることはほとんどないと言ってもいいほど。
それだけ大興奮の演出が惜しみもなく含まれているのです。

トムホは相変わらず最高だし、マイケル・キートン演じるバルチャーも超絶カッコいいし、スタークの父性や師弟関係なども感動。

ピーターの成長物語であり、スタークの成長物語でもあるのだ。
アイアンマン1作目から観ている人はそれだけで泣けますよ。

設定年齢を若くしたことで描ける幅が広がり、いままでになかった青春映画としてもこれ以上ないと言わせるクオリティ。
正直これほどまでとは思いませんでした。
青春映画というジャンルでも名作に残れる仕上がりです。

ヒーロー映画であり青春映画であり成長物語でもある史上最高にワクワクを連れてきてくれる傑作に出会えた奇跡に感謝したいと思います。

年相応の悩み、恋の悩み、ヒーローになりたい欲求、ヒーローに対する葛藤、脱子供としてヒーローとしての承認欲求、ここまでのテーマを広げてもそれを綺麗に包める風呂敷を持っているMCUだからこそ描ける力は今回も健在で且つお見事。

あのとんでもなく熱くさせるシーンには涙がこぼれました。

さて、
ここまで書きましたが、実際にこの50倍くらい興奮したのはネタバレになってしまう部分なので残念ですがこの辺で。

次回は全世界待望の『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』に登場してその後また単独というスケジュールらしいので徐々にヒーローへと成長していくような演出が期待できるので最終的に大号泣することになりそうです。

観終わったあと、ファンなら絶対に語りたくなる演出の数々にご期待ください。
完璧な「ホームカミング」をぜひ劇場の大スクリーンで。
安定のIMAX、オススメですよー。