この夏の皆さんご存知ヒーロー映画としてこれ以上は、ちょっと望めないくらい楽しい見事な一本。
原作ファンというわけでないが、親愛なる隣人ヒーローであるスパイダーマンがついに完成した！といって言いくらいのトム・ホランド君のハマりっぷりが凄い！。未熟でも可愛いくて楽しくて、思わず親近感を抱いてしまう皆が大好きなヒーローとして見事に造形されている。
ストーリーはテンポ良く、何の淀みも無く心地よく進行し、アクションも見ごたえ充分。やはりジェットで空を飛ぶアイアンマンとかより、糸を駆使しして複雑な動きを見せるスパイダーマンのほうが見ごたえがある。ビルがない所だとあんまり役に立たないというツッコミも、出オチギャグとしてだけでなくアクションの幅を広げてくれて面白い。
正直完璧な傑作というわけでは決してない。特にバルチャーのキャラ造形は、もう一押ししたほうが良かったような。凄くデザインはカッコイイし、マイケルキートンは流石の演技力なのだが、金を必要としてるのにちゃんと理由付けをしておくべきだったろう。あれだと、動機を語るところも単なる言い訳というか、自己正当化に見えてしまう。どうしてもお金がいるんだ！って展開を用意してくれたらねぇ。まぁ、それもないものねだりと言ってもいいぐらい全体的には楽しくてご機嫌な一本である。この夏は楽しみな作品が多くて充実している。
