ぱいじ

スパイダーマン:ホームカミングのぱいじのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

かなり練られたいい脚本。等身大のピーターの成長譚を軸にしつつも、随所でアベンジャーズのキャラや世界観が絡んでくるのがgood(特に、「弱い人間にスーツを着る資格がない」からの瓦礫脱出の流れは、アイアンマン3でのトニーが学んだことをピーターに伝えられていて良かった。また、敵側の狙う武器がアベンジャーズ1,2で敵によりもたらされたものというのはかなり面白い設定)。「正体不明で不殺の大衆ヒーロー」として、強さ・規模・シリアスさがインフレ気味だったこれまでのMCUとは対照的な活躍をするスパイダーマン。サム・ライミ版を彷彿とさせ、非常に懐かしかった。
また、敵ボスのヴァルチャーが魅力的である。劇中、特に「ザ・悪党!」みたいな感じはなく、最後のバトルでもスパイダーマンを殺そうとはしない。飽くまでも生活のために悪事を働いている。そして、ラストシーンでもスパイダーマンをかばう。またスパイダーマンもヴァルチャーを助けようとする。この辺りの関係性が少しグリーンゴブリンぽくて、またまた懐かしい感覚に陥った。
欲を言えば、サム・ライミ版のように、もっと摩天楼を糸でスイングしまくる爽快なシーンが欲しかった。なので、アクション的にはそこまで面白くない。