AmiHaru

スパイダーマン:ホームカミングのAmiHaruのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

この作品におけるスパイダーマンは、正直今までのスパイダーマンに比べると、少し青臭いイメージがありました。ただ、そういったところがまた、年相応な感じが出てて、良かったです。

これまでのスパイダーマンは、あらゆる犯罪者や、ヴィランから市民を守っていくたった一人のスーパーヒーローって感じでしたが、今回のスパイダーマンに関しては、そもそも『アベンジャーズ』などのこれまでのMCU作品と世界観を共有していますので、そのため、同じ世界にアイアンマンや、キャプテン・アメリカなどのスーパーヒーローが存在しており、そこまでたった一人のスーパーヒーローって感じはしません。
しかし、こちらのスパイダーマンもまた、今回は未登場でしたが、ベンおじさんの名台詞であり、『スパイダーマン』という物語の大きなテーマでもある『大いなる力には大いなる責任が伴う』という言葉がふさわしいような状況に陥ることになります。

自警活動をしていたピーター・パーカーは、自分のことを見出してくれたトニー・スタークに認められたいがために、ヴァルチャーとその部下たちの武器の密売を止めようとしますが、その結果、人々を危険に晒してしまい、挙句の果てにはトニーにスーツを剥奪されてしまい、そこで初めてヒーローとしての責任の重さを自覚させられることになります。
さらにはその後もヴァルチャーを追うも、返り討ちにされ、ピーターは瓦礫の下敷きとなってしまいます。
この時、ピーターは恐怖のあまり、助けを求めてしまいますが、そこで自分が何者なのかを自問自答し、そして瓦礫を退けて再び立ち上がります。
個人的にこのシーンは、ピーターのヒーローとしての覚醒をうまく表現できてて、とても好きでした。

また、ヴァルチャーを演じるマイケル・キートンの怪演もすごかったです。
特にあの車の中でのシーンは、観ていてゾクゾクしました。

今まではスパイダーマンのオリジンを描く上で、ピーター・パーカーがスパイダーマンになるまで、そしてその過程における叔父ベン・パーカーの死を描いていましたが、本作ではそれを省き、すでにピーターがスパイダーマンとして活動をしていた時点から物語はスタートしていきます。
こういったことから、この映画からは斬新な印象を受けましたが、本作はスパイダーマンというより、ピーター・パーカーのヒーローとしてのオリジンを描いてるようにも思えました。
個人的にはライミ版が一番思い入れが強いんですが、MCU版に関しても今後が楽しみで仕方ないです。
AmiHaru

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