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東京アンタッチャブルのghostboatのレビュー・感想・評価

東京アンタッチャブル(1962年製作の映画)
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面白い。ただ前半が超退屈。バディ刑事モノの展開を見せ始める後半からがべらぼうに面白い。高倉健が脱獄犯(丹波)を逃すミス→上司・三國と衝突→協働で犯人を仕留める→和解、という一連の流れがバディ刑事感全開で最高。仕事を失敗した高倉健は女を宿に連れ込むこともできず(断られる!)、一方で同じ頃に三國は乗り気じゃないのに女から誘われる(カメラを外側から切り込む強烈なキスシーン!)。仕事できない輩は女をモノにできないという残酷さを三國との対比で無駄に強調してくる。なんだか80年代アメリカのバディ刑事映画みたいなノリ。時代を先取りしちゃう村山のセンスの良さ。

終盤の倉庫での闘いも最高で、三國の素早い動きにハッとさせられる縦構図がヤバい。

三國はカットが変わるごとに新しいタバコをふかしてるでお陰で画面が常に煙たい。

あと、三國があだ名で呼んでるほど馴染みのバーテンが殺されたってのに仏の前で名前ではなく「バーテン」と職名で呼び捨てにする薄情っぷりが怖かった。

丹波の最後を全部見せる村山のモンド魂も最高です。
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