鰯

COP CAR コップ・カーの鰯のレビュー・感想・評価

COP CAR コップ・カー(2015年製作の映画)
3.8
マリオカート

まだ幼い悪友2人が見つけたのは、無人のパトロールカー(COP CAR)。キーも見つかり走らせてみるが、その持ち主は悪徳警官だった

この人がスパイダーマン撮ってるなら観なきゃいけないな、と思わせる魅力的な映画でした
オープニングから下品な言葉がまくし立てられ何事かと思いきや、少年2人が悪口の練習?のように話している。この辺りで2人の無邪気さとあどけなさ、強い好奇心が伝わる
設定から恐怖の追いかけっこかと思いきや、不思議な緩慢さが癖になる。ケヴィンベーコン演じる悪徳警官が、制服と車を奪われ無力になったさまはなかなかシュール。車がないことに気づいた瞬間の表情の変化がたまらない。その後は、必死で走ってなんとか車を入手するがこの辺も「ここをじっくり映すのか」というくらいテンポがゆっくり。その後も大事にならないようごちゃごちゃ手を打ちながら、なかなか少年らに近づけない。不穏さは終始漂いながらも何も起こらない。これだけねっとり見せられると、逆に突然何か起こるのではないかと終始緊張感が抜けない

少年らは、初めての車に無線にサイレンに終始楽しげ。こちらからすると怖いからやめてほしいことも平気で試してしまう。割と追い込まれてからも大人との温度差が目につく。こちらもなかなか何も起こらず、緊迫感は募るばかり

終盤も盛り上がるわけでもなく同じテンポで色々起こる。冒頭穴を突っついたヘビが会話にまた出てきたり、汚い言葉が自然とが出てきたりと変化も楽しめる
鰯