映画大好きそーやさん

Automania 2000の映画大好きそーやさんのレビュー・感想・評価

Automania 2000(1964年製作の映画)
3.4
「便利」を追い求める人類の、愚かな末路。
車の開発、生産、消費を軸に、人類の飽くなき欲望とその末路を滑稽に、皮肉たっぷりに描いた内容ですが、ショートフィルムながら胸に迫る大切なメッセージ性を受け取ることができました。
基本的に車の開発と流通を過剰に、ポップに映していく流れとなっているため、序盤から中盤は車大喜利のようにも感じられ、次はどのような車が開発されるのだろうと、期待しながら鑑賞していました。
中でも、個人的なツボだったのは、「自動乳母車」という車違いのギャグを用いたネタでした。(観た方がいましたら、ぜひお気に入りだった車を教えて頂きたいです。下のコメント欄に書き込んで下さい!)
そこから終盤での車オートメーションシークエンスの恐ろしさたるや、誰もが共感する部分であり、かつ開発の受け取り手として、「便利」を追い求めてしまう人類のうちの1人として肩身が狭い思いを抱きました。(この展開の前で語られた、平和共存の実現の件も非常に怖いものがありましたね)
視覚的に、制御できずに飲み込まれる様が描けていたのは圧巻でした。
総じて、人は神にはなれないと、ポップなアニメーションによって強い説得力をもって伝わってくる作品でした!