『インフルエンサーの力はおまえを孤独にする。その覚悟があるのなら…』
メイは大学時代の友人のアニーの計らいで世界で屈指のSNS企業「サークル」に入社することになる。そんなメイは、とあるコトをキッカケに経営者のベイリーに新サービスのモニターとして抜擢される。それは全てのプライベートをオープンにする新サービスだった。それをキッカケによってメイは一躍、有名人となるのだが…
全米の同名ベストセラーを実写映画化。
原作者も脚本家として参加している。どうやら原作とラストは改変されてるようです。
主演はエマ・ワトソン。大企業の経営者役にトム・ハンクス。
インフルエンサーのエマ・ワトソン良かった。田舎から世界的に有名なインフルエンサーへの変貌ぶりは良かった。SNSに魅入られて見られる快感に染まっていく姿は良かった。
THE善人というイメージのトム・ハンクスが今回は巨大SNSの経営者と言うのも新鮮味があって良かった。
ストーリーは…「分かる分かる」という感じで前半はSNSでイイねされる楽しさ承認欲求が満たされる喜びを、そしてGoogleやFBみたいな意識高い系リア充会社の描写は良かった。そして、後半になるつれてSNSの怖さなどの警鐘を鳴らす部分も良かった。
そして、ラストはどう着地させるんだろうかと思ったら…「えっ??」それだけ??このサークルの行為というモノの是非は観客の方々で判断してくださいっていうラストはイイんだけどさ。
登場人物の結末としては疑問というか?腑に落ちない感覚だった。
この感覚どこかで感じたコトあるなぁと思ったのが池上さんの番組を見た時の感覚と同じだった。池上さんは丁寧に色々な問題などを解説してくれる。のだが、こうした方がイイなどの提案は特にしない。こういう事実がありますと言うだけ。その感覚に近かった。
どういう形であれ、こうなるという結果を見せて欲しかった。それが夢見がちなハッピーエンドであれ救いようのないバッドエンドであれ明示して欲しかった。
それがあれば、もっと評価が上がったのになぁ。そう考えると同じような着地をさせながらどっちにも取れるように終わらせて物足りなさを感じさせない「ソーシャルネットワーク」のデヴィッド・フィンチャーの手腕が凄いのを再確認させられた。