TOHOフリーパスがあったので何となしに観た作品。
評価も低く、エマ・ワトソン主演だし、軽めのサスペンスかな?と思っていたが、全然違う衝撃的な作品だった。
SF映画の名作には、未来を予想して現代に警鐘を鳴らす作品が多くある。
本作の行き過ぎたSNSやテクノロジーは、SFの域に片足を突っ込んでおり、
一方で、そう近くない未来にそれが現実となるのは確かという点では、個人的にこの『ザ・サークル』も名作だと思う。
また、本作が興味深いのは、"個"を重視するアメリカが、ザ・サークルを"神"、E. ワトソンを"宣教師"として、宗教的な団結を見せる点。
この辺は最早ホラーであるが、さらにタチが悪いのが、創始者のベイリーは会社のため、そして、主人公メイは世界のために良かれと思って行動してるだけで、悪人ではないということ。
つまり、他人だからということで、自分だったらどうだろうと考えず、簡単に"同調"や"シェア"する人が増えた結果の闇なのだ。
作品評価は恐ろし過ぎて1.0としたが、映画的には4.2点を献上したい。