光一

殿、利息でござる!の光一のレビュー・感想・評価

殿、利息でござる!(2016年製作の映画)
3.7
江戸時代に栄えたシステム「伝馬(てんま)」。公的な人や荷物の輸送を、その通り道に住む人々が、馬を出したりして、リレーしていく制度。この負担は、百姓にとって苦痛でしかなく、日本各地で反乱が起きた記録がある。

そんな中、仙台藩の吉岡宿場の人々は、「殿様にお金を貸し付けて、その利息で伝馬を賄う」という無茶苦茶な仕組みを思い付く!果たして、彼らのウルトラプランは実現するのか!という物語。

お金を集めるシーン、貸し借りするシーンが多く、中だるみする瞬間はあるものの、人情溢れるヒューマンパート、特に最後の30分は、心が暖かくなるシーンの連続でした。「実話である」という点が、何よりもこの物語の骨組みを屈強なものに仕上げてくれていたように思います。

映画タイトル、キャッチコピー、ジャケット写真の雰囲気と、実際の内容が合っていなかったのは残念。コメディ要素はほぼゼロで、阿部サダヲさんの個性が死んでいる点、それを期待する人は注意です。

シナリオ点4
構成点2
演出点4
映像音楽点3
印象点4
エモーショナル点5
追加点×
総合点3.7
光一

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