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殿、利息でござる!のチャチャのパパのレビュー・感想・評価

殿、利息でござる!(2016年製作の映画)
3.8
行政の狭間で、使役に圧迫されている宿場町の有志たちが立ち上がり、窮状を脱する話!と言えばザックリ説明したことになるのだろうか?しかし、本作はかつての日本人の一面を現代においても分かりやすく描けており、とても楽しめる映画となっている。

役者陣も豪華で、阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡をはじめ、松田龍平、山崎務、竹内結子、そして異彩を放っていた羽生結弦さん。存在感だけで充分成り立つのね彼ならば。

当時の貨幣価値や、銭と小判の違いや、庶民の暮らし。そして「武士って公務員なんだよなぁ!」と改めて思って、このなんだかんだで物事を進めない感じは今も変わらないんだねって嘆息する。特に松田龍平の納戸役が憎たらしくて最高!

以前に原作者の磯田道史さんがこの話をラジオで言ってたので気になってた。穀田の今のご主人の話があって、やはり先祖代々から「自分たちの話をしてはいけない!」という家訓があったそう。

原作は「無私の日本人」だが、内容はよく現しているが、映画のタイトルとしてはやはりカタい。

だから「殿、利息でござる」は内容はあまり伝わらないが良く出来たタイトルなんじゃないだろうか?時代劇としても良く出来た映画だと思います。