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殿、利息でござる!のGINのレビュー・感想・評価

殿、利息でござる!(2016年製作の映画)
3.9
再鑑賞レビュー💨
パッケージから見た印象とはまるで違う、真面目で心が温まるお話。
『殿様に銭を貸して、利息を頂く!』
仙台藩の吉岡宿で起きた実話なのだから驚きだ。
街道の宿場町は、町人の大半が百姓で、人の往来がないにも関わらず、街道を往来するお上の物資を運ぶ天馬役を負担させられていた…。
この作品を見ていなかったら、知らなかったことだ。

菅原屋篤平治には、瑛太さん。
爽やかな役柄がこの人は一番良く似合う。
NHKの大河ドラマ『篤姫』の小松帯刀を思い出しました。
菅原屋の奥さんには、山本舞香さん。
かわいいっすね。男ばっかりの話の中で彼女は花です🌸
穀田屋十三郎役には、阿部サダヲさん。
この人のパッケージ写真に、良い意味で騙されました。
後半になると、この人の人柄がジワジワきました。
浅野屋甚内役に、妻夫木聡さん。
今回は、静かな役柄だったけど、少しずつ役の幅が広がっているように感じるし、表情が柔らかくなった。
もう浅野屋の話は感動物です。
両替屋、遠藤寿内役に、西村雅彦さん。
時代劇における西村さんのちょっとコミカルでインパクトある演技は大好きです。
とにかく上手い!
そして仙台藩主の配役には思わずニンマリ😁

「己ことより宿場のこと」
たとえ封建社会と言えど、「みんなでなんとかしようよ」っていう心意気と覚悟に感動する。
この作品は、「清貧」だとか、そんな言葉が聞かれなくなったこの御時世に、まずは自分のことを置いて考えてみようよ、そういう精神性が日本人の中にはあるんだよ、と感じることが出来る映画だと思う。
けっこう笑えるし、凄く真面目だし、良い作品に出会えてよかったと思う。
やっぱり実話の重みっていいですね(^^)
皆さん、良いお年を!
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