くう

シン・エヴァンゲリオン劇場版のくうのレビュー・感想・評価

3.2
終わって「なるほどねっ」と言ってしまう。

まぁ、そういう方面の話だと思ってずっと見て来たから……。

結局テレビ放送のまま終わっても良かったのでは?とか長いよ…とか思いつつも、この読後感にちょっと泣けちゃうのは宇多田の功績。宇多田ズルい(笑)

他のユーザーの感想・評価

すべての映画が好きな人が見てくれたらなー、いいのになー。
置いてけぼりにされた時の高揚感と完璧すぎる映像。先頭を走る覚悟。

続編としての終劇を知ったことよりもただ二時間半をこの映画にベットできる人生を12年間待ち、生きていてよかった。

言葉をもらう映画と言葉を奪われる映画は似ても似つかないのだけれど、日常から断絶される作品との出会いの体験は一生残る。

これまでのエヴァンゲリオンを知っているかどうかはあまり関係ない。
考える前に劇場へ潜れ。

あじゃぱーね。
ガツ

ガツの感想・評価

4.8

このレビューはネタバレを含みます

シンジくんは、シンジくんだった。悪い意味でも良い意味でも。
大人のシンジくんが出てきたのは感動。

スピンオフでいいので、ぜひそれぞれの主要キャラクターの後日談を作って欲しい。
御託は不要。

人生においてエヴァンゲリオンという作品に出会って本当に良かった。
知ってると知らないじゃ多分人生の彩りが違ったと心から思うから。

未来永劫に語り継がれる作品の最終回をリアルタイムで見て肌で感じれた事が本当良かった。

さよなら、全てのエヴァンゲリオン!!

庵野監督お疲れ様でした!!

このレビューはネタバレを含みます

正直今回も完結しないのではないかぐらいのテンション(実際にそうなるかどうかというより心構え的な意味で)で臨んだのだけどSFとしてもメタフィクションとしても完全に終わらせに来た。
改めて語られたラストは今までの伏線を回収しつつもある意味大団円的な終わり方で、明確にケリをつけると陳腐になるのではないかという懸念もあったし実際今回今まで以上に深く語られたゲンドウの内面も予想を大きく外れるものではなく、ある意味ありきたりのものだったかもしれないが、これを描けるようになるまで27年かかったと思うと感慨深いものがある。
またメタ的な展開についても旧エヴァを踏襲しつつも、より前向きな形でまとまっており今なら違和感なく受け止めることができる(逆に言えばテレビ版や旧劇場版でこのラストが提示されてたとしても同じ様な受け止め方をすることはなかったんじゃないかという気がする)
一言で言ってしまえば古オタクの思い出補正みたいな部分も大いにあるし、作中内のキャラクターだけでなく、キャストにとっても、また観客にとってももはや同窓会のような趣のあるこの作品を、ここまで新要素を盛り込みつつも愛のある形にまとめられたことに拍手を贈りたい。
止まっていた時計の針がようやく動き出した、そう感じたときにはさすがに涙を抑えきれなかった。
ありがとう、すべてのエヴァンゲリオン。
ここから書くのは14歳でエヴァンゲリオンに出会い、30歳でシン・エヴァンゲリオンを観た人間の殴り書きポエムです。

14歳のとき、テニス部のチームメイトで少し不登校がちな転校生、ケンジくんにエヴァンゲリオンのことを教えてもらった。スキー合宿のとき、エヴァの64のゲームがいかに怖くて面白いかをすごく語られ、帰宅してすぐに街に一軒のレンタルビデオ屋に向かった。ビデオ屋は今はもうない。

意味深な文字だらけのビデオのパッケージを手にした時のドキドキは今でも鮮明に覚えている。これまで好きだった少年漫画とは明らかに一線を画していた。

全く予測できない展開に、のめりこみにのめりこんだ。旧劇場版は30回は観たんじゃないだろうか。もちろん漫画も全巻買ったし、少年エースも買った。車で1時間のところにあるブックオフで考察本も買った。サントラは心の名盤のひとつだ。

一通りエヴァを見終わった1,2年後に新劇場版が発表された。大学生になって、最初の夏には破が公開され、サークルの仲間と観に行った。分岐を迎えたラストには涙が止まらず、あの日の大阪の夕焼けとバーミアンのあんかけ焼きそばの美味さは忘れられない。

Qを観たときのことはさほど覚えていない。ショッキングかつ、展開が目まぐるしすぎて、何回観ても内容が頭に入らず、今観てもずっと新鮮さがある。

そんなこんなで思い出を語ったけども、ついにシン・エヴァンゲリオンが公開された。

ものすごくつらかった時期に、なんとしてもエヴァとハンターハンターとキングダムハーツが完結するまでは生き延びるんや!とまで生き甲斐となっていたエヴァの終わり。ビッグイベント。

単なる物語というより、ひとつの少年期の終わりのように感じる。他の少年漫画なら、続編が生まれる余地や、物語の中でも、読者である自分の素知らぬところで物語が続くような終わり方をするけど、エヴァは完全に今回で終わるんだろうなぁという感覚があった。

そして、公開日の朝のチケットをとり、観に行ってきた。

感想。エヴァンゲリオンは本当に終わった。

一緒に行った同僚が買ったポテトは、夢中になって観すぎて、ほとんど余らせてしまった。2時間半の長丁場も、トイレが気にならないほど没頭した。

あのどうしようもなくも愛おしいキャラクターたちの新しい物語はもう生まれない。

思えば16年もの付き合いだ。なんだか、彼らが長い友達のように感じる。

素晴らしい映画でした。エンドロールの長さに関わってる人の数を知った。エヴァンゲリオンを僕に届けてくれたすべての方に感謝します。僕たちもずいぶん大人になった。

ありがとう、さようなら、すべてのエヴァンゲリオン。

あの日、ビデオを手に取ったときのドキドキは一生忘れません。
Lostlion

Lostlionの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

どこで堪えきれなくなったか。

それはゲンドウの告白かな。
独りで生きてきたからこそ「孤独」を知らずに、完璧な調律の中で生きていられた。

でも、ユイに出会って共に生きることの喜びを知ったゲンドウに、「孤独」の苦しみは重すぎた。
ユイの喪失は、ゲンドウにとっての世界の喪失だった。

だからこそ、心の壁も暴力も裏切りも拒絶も孤独もない「みんなひとつ」の世界になることを望んだ。

でもね、「みんなひとつ」じゃ何も生まれない。

カヲルくんの言った「相補性」という言葉、それは互いに違う存在同士が手を取り合って補い合うこと。

まだまだ、分からないことも多いけど、
ありがとうございました。
また観ます。

追記>
アスカとケンケンの関係は
男女の恋愛関係ではないと思う。
上映中も、直感的にそう思わなかった。
ただ、アスカをアスカのままで肯定してくれる存在。

そして、シンジとマリの関係も。必ずしもくっついたというわけじゃないと思う。

これは、他の方が言っていて納得したことだけど↓

ゲンドウがユイという1人の女性に固執して、ユイ=すべて、世界という風に思ってしまったからこそああいった行動をとることになってしまった。

でも、1人の大切な人を失ったとしても、またその人の記憶と共に別の人と手を取り合って生きていくこともできるんだということを示したかったとしたら、

シンジとレイ、シンジとアスカ

というおなじみの組み合わせから
解き放たれることが必要になる。

だからこそ、マリがシンジを新たなステージにその手を引いていくんじゃないかな。
エヴァのテレビシリーズ最終回で「意味不明・表現が手抜き」と怒っていた、あの頃の自分へメッセージ。・・・2021年に、それすらも許せるようになるから安心して生きて。

余韻がすごすぎるので、テレビ版最終2話と「Air/まごころを、君に」もあらためて観た。陰と陽、絶望と希望の表裏の世界線が絡み合って、すべてを受け入れられるようになる。「Q」を受け入れられるだけで驚異なのに。何かの魔法のようだ。

この、シンエヴァを観終わってからずっとふわふわしている感じ、何かに似てるとずっと考えてたんだけど、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を見終わった後の幸せ感に近い。まぁ、事前学習が必要ってことなのかもしれないけど。
D1

D1の感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

エヴァで初めて希望が見える終わり方。

これだけ長い間、苦しんだシンジ君ですら、最後には報われるのだから、自分達もきっと、、と観ている我々にも希望を持たせる。

庵野監督の「謎に包まれたものを喜ぶ人が少なくなっている」という言葉(プロフェッショナル 仕事の流儀にて)がエヴァの全てを表しているのではないだろうか。

かつて、解らないものを読み解くことで一世を風靡したエヴァンゲリオン
対して、今、全てが丁寧に言語化され多くの人間が理解しやすいように構成されることで一世を風靡している鬼滅の刃

調べればすぐに答えがわかってしまうが故に考えることをやめた若者の増加が原因なのだろうか。

シン・エヴァンゲリオンはこの時代の潮流に合わせた作品と言えるだろう。
106日ぶりの映画館。

そして25年に渡って見てきたエヴァンゲリオン。

この終わり方で良かったと思う。

十分楽しんだよ!ありがとう!!
Oscar

Oscarの感想・評価

3.7
多分、伸びた分期待が膨れて、その分反動も大きいかもしれない。
エヴァは終わった。この終わり方で良かったのか、わからない。
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