kanaco4月末までお休み中

グースバンプス モンスターと秘密の書のkanaco4月末までお休み中のレビュー・感想・評価

3.6
10代向けの夏休みホラーコメディといえば…で思い浮かぶ一作。ホラー小説家スタインが書いたモンスターが具現化してしまい町を守るために学生達が奔走する。ホラー/コメディ/ファンタジーがきちんと融合され、ジュブナイルらしい爽やかな恋愛や、キャラクターたちの成長が描かれる王道なストーリー。(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

10代向けの夏休みホラーコメディといえば…で思い浮かぶ一作の一つ。≪本からモンスター≫は同じ系統だと「スケアリーストーリーズ怖い本」も思い浮かぶが、あちらほど生々しくなくて、もっとコメディタッチでアオハル。グロさもなく怖さも控えめで低年齢の子供でも安心して見れるスタイル。邦画の「学校の怪談」シリーズの方が印象は近い。

NYから田舎へ引っ越してきた少年ザックは、隣の家に住む少女ハンナと彼女の父親スタインと出会う。ハンナに会うために気難しいスタインの留守中に隣の家に忍び込んだザックだが、スタインの鍵付きの原稿を開いてしまう。するとそこからなんと雪男が出現!スタインは著名なホラー小説家で、自分が書いたモンスターを具現化する原稿を多数所持していた。そして、雪男が暴れたことにより、最も邪悪な人形スラッピーが出現。スラッピーは色々な原稿を燃やしてモンスターを大解放。ザックたちはスラッピーを止め、町を救うことができるのか!?…という話。

私が子供の頃、NHKで同タイトルの海外ドラマがやっていた。天才てれびくん(まだ恐竜惑星とかジーンダイバーがやっていたような初期)の後に海外ドラマがやっていて(フルハウスとかシェルビーの事件簿とか)、その中でミステリー/ホラー枠だったのが「ミステリー・グース・バンプス」。不気味なオープニングの曲とラブラドールレトリバーの光る目にワクワクしていたこと思い出す。正直内容は覚えていないけど、一話完結型オムニバスで、世にも奇妙な物語みたいな感じだった気がする。で、今作、題名につられて同じものかと思って鑑賞したのだが、原作が一緒なだけで雰囲気全然違った(笑)

子供目線でみるとドラマはけっこう怖かったきがするのだが、原作「グースバンプス」の2度目の映像化となった本作は、かっちりティーン向けで、ホラー/コメディ/ファンタジーがきちんと融合され、ジュブナイルらしい爽やかな恋愛や、キャラクターたちの成長がちゃんと描かれる王道なお話だった。

魔法のワープロで書かれた小説のモンスターたちが次々と具現化していくので、次はどんなモンスターが出てくるのかワクワクする。けっこうな種類のモンスターが出てくるので楽しい。個人的にはノーム軍団がお気に入り。大きいモンスターも勿論やっかいだけど、小さくて数がいるモンスターもかなり厄介で極悪。また、モンスターの大将スラッピー人形が、ザ・子供向け作品の凄く嫌な悪役という感じなのも、王道感があって良き。

全体的には、凄いオススメ!!とまでではないけど、子供向け特有の王道の安心感と冒険感があり、あんまり考えずに見る夏休みポップコーンムービーとしてはちょうど良い感じの作品。