磔刑

グースバンプス モンスターと秘密の書の磔刑のレビュー・感想・評価

3.0
「カワイイは正義」

いやー最高だったね。ヒロインのハンナ(オデイア・ラッシュ)の可愛さが。

引っ越し先の家の隣に住んでる美少女といい感じになる。って中学生の妄想垂れ流しみたいなネタって万国共通なんやね。そこに説得力を持たせる上で肝心要であるヒロイン選びが完璧なのが最高にポイントが高い。しかも同年代ヒロインとして重要な“主人公より少し大人びてる”って要素によって物語を牽引できているので退屈になりがちな一幕目が最高に楽しい。何より可愛い。

中盤のモンスタードタバタ劇が展開されてからもロマンス要素をちょくちょく取り入れており、なんなら主題のホラー要素が2人の恋愛感情を盛り上げる為の吊り橋効果なんじゃないかとすら思える。普通はそういうバカなラブコメ、出来の悪いラノベ要素は減点対象なのだが、ヒロインが可愛いから仕方ないね。
それに、遂に2人がキスするって最高に盛り上がる場面でヒロインに新たな属性付与って、もうワクワクが止まんねぇな!!って感じで最後まで「ハンナたそ萌え〜(死語。そして最高にキモい)」って感じで楽しめました。

作品を盛り上げるホラーモンスターは既存のキャラばかりで目新しさが無いのが残念。ストーリーは『ジュマンジ』を雑に叩いて伸ばして丸めて、一週間陰干しした感じ。ラスト、本に閉じ込める絵面なんてそのままですしお寿司。解決方法はジョジョのボヘミアン・ラプソディーを思いだした。半分反則でしょ。
大オチなんて御都合主義全開で、「始めからそうしてろよ」って思わずツッコミそうになるが、キャラクター同士の関係性、個々の心境や取り巻く環境の変化を照らし合わせて考えるとストーリー上は歪に見えてもテーマとしては丸くは納めているのでギリギリセーフか。でも、そう考えるとスタイン(ジャック・ブラック)を主人公に据えた方が良かったかな。ザック(ディラン・ミネット)の父親が他界した設定も今ひとつ効果的に働いてなかったし。
あとフツーにコメディセンスが良かったね。クド過ぎず、淡白過ぎず、決して下品なではなく、ストーリーに邪魔にならない程度且つ、笑いはキッチリ取ってて。個人的には警官コンビが好きだったので、もう少しストーリーに絡んで欲しかった所。

作品全体の完成度は決して高くないし、対象年齢はかなり低めだが、観客をワクワクさせるっていう最も重要な目的は最低限果たせてるので合格点。童心に帰ったような気持ちにさせられました。
何よりヒロインがホント可愛い。加点理由の全てにそれが起因してる。
磔刑

磔刑