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DENKI GROOVE THE MOVIE? 石野卓球とピエール瀧のmingoのレビュー・感想・評価

4.0
電気グルーヴ。
僕は彼らの音楽は知ってるけど、彼ら2人のことはそこまで知らない。
この映画の楽しみ方、良さは電気グルーヴの軌跡を辿れることっちゃそうなんだけど、そんな生易しいもんじゃなくて石野卓球とピエール瀧2人の学生時代から続く友情関係の変化を観て楽しむのが吉。そこにあるモノは女の人にはわかってほしくないし、男だったらわかってほしい「男だけの友情」がある。

瀧が想う卓球にはフラットなものを感じるが、卓球が想う瀧には優しかったり厳しかったり変化があるなんてマネージャーは言ってたけどその通りだった。卓球はセンスも実力もユーモアも全て持ち合わせてるからこその苦悩を、理解しようとしつつもよくわからんからとりあえず隣で意味不明なことしてよう!て瀧の姿勢、それはつまり友情で、それがもうグッとくる。友達が落ち込んだらとりあえずチンチン出そう!て感覚、男の人ならわかってくれると思うんですけどね…

瀧は役者で売れて卓球は卓球の音楽をしつつ、お互いに奪い合うものがないからこそ、集まったときだけは2人で電気グルーヴになれる今に至ったのだなという90年代から今に至る変化も面白い。お互いの物事をみる物差しに違いが少ないからこそ長く続く友情は今後も変わらないのだろう。

ちなみに「虹」も好きですけど映画のラストで歌われた「N.O.」が一番グッとくる。歌詞のシュールさやお馬鹿さが目に付きやすいが、訓読みではなく音読みによるコトバが舌の上で気持ちよく転がっていく快感が凄まじい。

ワンセンテンスだけ取り出しても全く意味がわからない言葉だが、それを重ねていくことで「良い雰囲気」が成立する特徴からは、言葉を音にのせるときにどれだけの注意とセンスが必要か、それを本質的に理解している彼らの音の響きは素晴らしい。

「話すコトバはとってもポジティブ。
思う脳ミソホントはネガティヴ。」

N.O.に一瞬挟まれるこの歌詞からは楽しさと臆病さの相反する想いを内包した電グル2人が詰まってるような気がして、人間らしくて、聴いてて心が軽くなる名曲のように思う。
監督も大根仁だし、立川で爆音やるみたいだし、2016年オススメの一本。