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エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中にのDolphinPaprikaのレビュー・感想・評価

4.1
大学入学までの3日間のお話。

この、どう転んでも青春でしかない、というようなキラキラと輝いた生活を見せられると自分の場合と比較してどうも堪らなくなるけれど、それでもやっぱり見ていて悪い気分はしない。毎日、仲間たちと集まっては女がどうだクスリがどうだと馬鹿話をしたり、気になる相手を見つければアピールしたり、ご機嫌な音楽が流れる中でそんなものをいくつか見せられるとそれはもう楽しくなるに決まっている。特別、大きな山や落ちはなく、そこで映画が終わるのかという部分には前作『6才のボク〜』が思い起こされ、主人公たちの微妙に変化をしながらもそれでも絶えず続いていくのであろう日常の断片を切り取っていることを強く意識させる作りになっていて、深く余韻が残った。

この映画の舞台は1980年だけど、今年公開の『20センチュリー・ウーマン』は1979年、どちらも同じ時代を写しており、また、どちらも音楽的な要素が色濃い映画で類似性を強く感じた。とても良い時代だったのだなと羨ましい気持ちにさせられる。
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