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ノーザン・ソウルのERIのレビュー・感想・評価

ノーザン・ソウル(2014年製作の映画)
3.7
新しいレコードを見に来ないか?のエモさと言ったら。大好きすぎた。何にもないけど、ここにしかないみたいな映画だった。タイプです。

観てるとなんだか「きみの鳥をうたえる」を思い出したけど、それよりもっとシンプルでノーザン・ソウルが最高すぎたのと何者でもない男の子たちが音楽と出会って、友達と出会って、夢を見つけて、大人に出会って、楽しくて悔しくて感情ぜんぶそこにあってっていう貴重な時間が愛おしい。

主人公の高校生ジョンが最初冴えないのだけど、なんとなしで行ったクラブで出会った新しい扉を開けて、どんどん自分の存在がクリアになっていく感じがとても良くて。いやはや青春です。マットに出会って変わったんだもん。手放せるわけない。

カバーアップを見つけた瞬間の二人の最高の笑顔が忘れられなくて、好きなものを真ん中にして共有する時間以上のものってないんだよな、って胸が高鳴ります。レコードがゆっくり回って、針を落とす。至福。

音楽を探して、掘って、見つけて。みんなにこれいいだろってそんなシンプルな喜びが、ノーザンソウルに乗って一緒に踊り出してしまいそう。ずっと横顔を見てた彼女が自分のどん底の瞬間に優しくそばにいてくれたら。二人の恋の瞬間もとても素敵だった。可愛い。

70年代のイギリスの片田舎、精一杯の落書きに夢が乗ってる。最高じゃないか。たまらないじゃないか。最高のアンダーグラウンド!
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