ワイカ

ノーザン・ソウルのワイカのレビュー・感想・評価

ノーザン・ソウル(2014年製作の映画)
2.9
 70年代の英国の田舎町で、パッとしない男の子がソウルミュージックに出会い、DJとして成り上がろうとするも…ってお話。音楽が絡んだ青春映画は好きだけど、これははっきり言ってあんまり面白くなかった。

 終始ダラダラと盛り上がらず、救いもない感じ。この時代の英国の閉塞感の中でもがく若者の姿を描きたかったのかも知れないけれど、もっとうまい描き方はあったと思う。

 かかってる音楽はいいし、この時のムーブメントを忠実に再現してるのかも。しかし主人公たちは単に米国のマイナーなソウルを流して悦に入ってるだけ。やってることも中途半端で、さっぱり共感できない。特に成功した場面もなく、起伏がない。主人公たちの踊りがヘンテコリンなのも入り込めなかった理由。

 この時代のソウルミュージックは嫌いじゃないし、自分も若かりし頃はDJのまねごとみたいなことをやっていたので楽しめるかと思ったんだけど、ダメでした。音楽にかぶれてつまらない青春を送っただけのつまらない若者を描いたつまらない映画でした。

 クスリや死も絡む退廃的なところは、トレスポをものすごーく地味にした感じ。

 同じ音楽の青春を描いた映画なら、ジョン・カーニーの作品や、こないだ見た「モダンライフ・イズ・ラビッシュ」の方が好き。
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