TAKU

タクシーハンターのTAKUのレビュー・感想・評価

タクシーハンター(1993年製作の映画)
4.5
超楽しかった!

妻をタクシー運転手に殺された、サラリーマンがタクシー運転手たちに正義の鉄槌を下すヴィジランテ・ムービー。

アンソニー・ウォン演じる主人公のYシャツにメガネという風貌を見ていると、同じく怒れるサラリーマンが大暴れする『フォーリング・ダウン』を連想してにしまう。しかし、本作の主人公は、映画史を探しても他にいないのではと思うほど人の良すぎる殺人鬼なのだ。タクシー運転手に復讐するはずなのに、真面目な運転手には金を多めに上げて見逃し、自分のせいで怪我を負ってしまった刑事が入院している病院へわざわざ出向き、謝罪する。あまりに優しすぎるので笑ってしまう。

主人公がヤクザから入手した銃を服から取り出す訓練をする場面が、スコセッシの『タクシー・ドライバー』を彷彿とさせるものの、オマージュの捧げ方が間違っているので可笑しい。

『人肉饅頭』に比べると、登場人物たちに対して優しい視線がある。ン・マンタ演じるデブ警官が中盤までアホみたいなキャラクターだったのが、終盤で父娘関係が描かれ感情移入できる人物となる。